包装素材の変化

原始の時代から、人々の暮らしの身近に存在して包むという文化、技術を考えていきます。長い人類の歴史の中に根付く「包む」という技術ですが、その包装素材と形態には時代による特徴がみられます。

「包装素材の変化」
●木の葉、ヤシの実、ひょうたんの殻、土器、ガラスの器、動物の内臓の皮、動物の皮袋
●青銅器、陶器、樽、藁、竹、木箱、麻袋
●ガラス瓶、缶詰め、プラスチック容器、布、紙

上記の素材分類は、包む素材の一例をおおまかに区分けしたものなので、参考程度に見て下さい。実際には、歴史的な変化とは別に、地域的な変化や特徴もあるので、詳細を探るには、様々な文献を紐解いていかなくてはなりません。遠い過去に使用されていた動物の皮や内臓の皮なども、現在、日常として使用されています。歴史的にみると、人々は暮らしの身近なものを利用して、包装技術を築いてきたように見受けられます。現代の包装技術に欠かす事のできないプラスチックなどのビニール製品は、ごく最近の近世の時代において発達を遂げてものであって、今後、どのような形態変化があるのか注目されるポイントでもあります。コンビニの手提げ袋などが、環境汚染に繋がりにくい素材を使用するなど、新たな動きや取り組みは垣間見られますが、包装技術が環境汚染に結びつくなどという現実は、歴史的事実の中では、人々は想像さえもしなかった事柄なのではないかと考えます。