包む文化

包む文化は、人類の歴史とともに、多種多様な姿に変化し、皆さんの生活を豊かにしてきましたが、昨今では、地球環境を脅かすまでの発展を遂げています。

そのような技術的な進化は、社会経済の大きな柱となる物流を支え、グローバル的に驚異的なスピードで、その存在が生活の中に密接な関係性をもつようになりました。

スーパーで購入する品々のほとんどが、包装された姿で売られているのです。食品、日用品、医薬品など、私達の生活に関わるもの全ては、包装され、梱包され、流通され、販売され、購入されるようになったのです。

包装や梱包の重要性は、益々、見直されていくのだと、私自身は考えています。今後のことを考えると、環境に優しい包装技術が望まれますが、一昔前をふり返ると、過剰な包装などされなくても、流通していたような品々は多くあります。昨今、話題にされている、過剰な包装、梱包に加え、過剰なラベルや、過剰な広告など、包装文化における見直すべき点は、行き過ぎた社会への歯止めとなりそうです。過剰な包装や梱包は、ゴミ問題につながり、ゴミ問題が環境破壊を導く事で、地球の貴重な資源を失い兼ねない、危険信号が点滅するところまで来ています。

最近のニュースで、大量のポリ袋を飲み込んだシカの死亡が確認されました。人間にとっては、便利なポリ袋ですが、地球に住む、動物たちの命を危ぶむ存在になっている事に驚きを隠せませんでした。

同じ、地球に住む住人として、過剰な包装が生み出したゴミ処理問題は、今後の地球環境にとって重要な問題として様々な場面で取り上げられるべきであると考えています。