生分解性プラスチック

リサイクリングのうち、生分解性プラスチックの使用は、生分解性プラスチックが微生物によって分解され、最終的に水と炭酸ガスに還元されるので、広い意味での生物学的なリサイクリングと考えられます。ところが生分解性プラスチックは、種類によって生分解する条件や速度が大きく異なっており、微生物による分解は容易には開始しない面もあります。従来、プラスチックは、石油を原料として製造されてきました。石油は限りのある資源であり、枯渇が懸念されているところです。そこで、再生可能な植物由来の有機資源(バイオマス)を原料とするプラスチックが注目されるようになってきたという経緯があります。このようなプラスチックは、バイオマスプラスチックと呼ばれ、特徴として次の2つが挙げられます。①カーボンニュートラルであること。つまり、バイオマスプラスチックを燃焼させると二酸化炭素が排出されますが、これに含まれる炭素は、そのバイオマスが成長過程で大気中から吸収した二酸化炭素を光合成によって固定化したものです。したがってバイオマスを使用しても全体として見れば、大気中の二酸化炭素量を増加させていないと考えられます。②バイオマスは再生可能な資源であること。バイオマスエネルギーの源は植物によって取り込まれた太陽エネルギーであり、これは再生可能エネルギーです。バイオプラスチックという用語は、バイオマスプラスチックおよびバイオマスやバイオマスを原料とするプラスチックを配合成分としてもつプラスチックに対して用いられています。また海外では、生分解性プラスチックは生分解反応がバイオプロセスであることから、生分解性プラスチックもバイオプラスチックの範曙とする見方が一般的になってきています。

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